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小市民たけなみが冗長な戯言(たわごと)を書くブログ。

「うつヌケ」、そして「はじめての森田療法」に救われた話

前記事の、別視点を話をする。

 

前の記事はこちら↓

clton.hatenablog.jp

 

 

ここ最近色々と問題を抱え、悩みながら過ごしていた。

この問題はいつ解決するのだろう、3日後? 1か月後? 3か月後? もしかすると年単位、一生解決しない事柄なのかもしれない。見えない未来を思えば思うほど、マイナス思考に陥る。鬱々としていく精神。感情が両手に抱えきれなくなってきたところで、精神のお守り代わりの本「うつヌケ」を手に取った。

回復のヒントを探してぺらぺらページをめくっていると、大槻ケンヂさんの経験談の中に気になる言葉があった。「森田療法」だ。

 

それは仏教の考え方をとり入れた治療法で

「不安」も「葛藤」もなくすることはできない

人間生きていく限り 老いも病気も死もさけられない

だから「不安」はあるがままにすておいて

今自分がすべきことをすればいい

 

そのうえで

成功しても失敗しても その人生はまちがいではない

ここでボクは自分を俯瞰する視点を持てるようになって

一気に気が楽になりました

 

森田療法の考え方が、状況を打破するきっかけになるのではと、書店へと足を運んだ。

 

どの著者の、どの書籍がいいのか区別はつかない。専門書っぽいのは避け、弱ったメンタルにも優しい本を見繕う。

選んだのは北西憲二さんの「はじめての森田療法」。講談社現代新書の棚から探し当てた1冊だ。ちなみに同棚には「はじめての」と銘打たれた本が少なくとも3冊はあった。入門書を求める民の多さを目の当たりにした気がする。

 

自宅に帰って、人をダメにするソファの上で本を読み始めた。才能あふるる芸能人の大槻ケンヂさんを救った森田療法。わたしにも何らかの恩恵があることを祈りながらも、どこか半信半疑だった。期待を裏切られたショックを思うと、1冊の本を妄信するのは危険だからだ。

だが不安をよそに、本は非常に実のある内容かつ、今のわたしに必要な考え方がたくさんおさめられていた。

 

森田療法を雑に説明すると、森田正馬(もりたまさたけ)氏が創始した不安障害に対する精神療法だ。症状に注意が集中すると、思考や感情がますます症状にとらわれる。とらわれの精神を、いかにその人のあるがままに解放していくか手助けする療法だ。

もっとちゃんと知りたい方は、公式ページをチェケラ。

 

morita-jikei.jp

 

読んでいくうちに、ちょっとずつ心が楽になっていった。

本より心に残った箇所を抜粋。

 

 

悩む人は、迷う人でもあります。過去を後悔し、先を憂い、今ここで生きていることを忘れがちです。(略)あるいは不安に駆られて、それを打ち消すために、本来の目的でないことに逃避しがちな人でもあります。そのときに感じている感情に圧倒されてしまうのです。

 

本位とは、物を測るのに、それを標準とする事で、人生でいえば、人生を観照して批判するところの、すなわち人生観の第一の条件とする観点を何をおくかという事について、自分の気分を第一におこうとするものを気分本位というのである。毎日の価値を気分で判断する。今日は終日悲観しながらも、一人前働いたという時に、悲観したからだめだというのを気分本位といい、一人前働いたから、それでよいというのを事実本位というのであります。

 

物事に悩む人は「できないこと」を何とかしようとして悪戦苦闘し、「できること」がおろそかになっているのです。(略)

「できないこと」をありのままに受け入れて、「できること」に注目し、それに取り組み、没頭することが問題の解決の鍵となるのです。

 

 

わたしが森田療法で気に入ったのは、非常に実践的である点だ。過去に起こった出来事は出来事として受け止めつつ、目前の現実に焦点を当てる。わきあがる感情を1つ1つ精査し、批判し、改善するのではなく、行動の結果を重視する。歩みを止めることなく進み続ける中で、変化を起こすという考え方。

独り暮らしをしていた若かりし頃、布団から起き上がれなくなくなった期間があった。ひたすら泣いて、母親との電話をわずかな心の支えにし、解決を時の流れに任せた。結果、立ち直ったのだからそういった手法も悪くはない。しかし今は守るべき家族がいて、行かねばならぬ仕事がある、大切な友もいる。無の時間に解決を丸投げしたくない。無作為に心の闇を放出することで、誰かを立ち上がり用の杖として乱用したくない。

現実に即していれば、苦しいけど仕事もできるし、社会で何らかの役に立てる。問題を抱えている期間中、本を繰り返し読みながら心を慰め、行動していった。感情は荒波にもまれていたけど、タスクをこなしていくと気が楽になったし、新たな発見もあった。

 

結果として、問題は時間が薬となり解決した。しかしこの期間、忍耐強くいられたのは本の助けがあったからだと思う。(あと話を穏やかに聞いてくれた親友たちよ…本当にありがとう)

当たり前の日常が返ってきた今こそ、これからの行動が問われていると感じる。問題が勃発したのはそもそもが心身の不調が理由なのだから。

 

不安や苦難に足を止めてしまいそうなとき、また「うつヌケ」と「はじめての森田療法」に立ち返ろうと思う。

問題を抱えきれず、感情に圧倒されそうになったときに読んでみてほしい。きっと前へ進むヒントがつかみ取れると思う。

 

 


うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 【電子書籍限定 フルカラーバージョン】【電子書籍】[ 田中 圭一 ]

 


はじめての森田療法 (講談社現代新書) [ 北西 憲二 ]