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冗長な戯言(たわごと)をつらつらと

ザ・ループTRPGをGMとして遊んだ感想

ザ・ループTRPGを遊びました。

キャンペーンの第2回が終わったので、現時点での感想をしたためておこうと思う。

 

 

前提

使用したのは公式ルールブック付属のキャンペーンシナリオ

「マッドサイエンスの四季」より、

第一話「夏休みと殺人鳥」

第二話「大人のアトラクション」

両方ともGMで参加しています。

 

参加人数はGM+PL含め4人、対面セッション。

両シナリオ共に、所要時間は4時間ほどでした。

 

TRPGシステムに造詣が深い訳ではないので、主の主観として受け取ってもらえたら幸いです。

 

ザ・ループTRPGってなに?

 

ザ・ループTRPG(以下ザループ)を簡単に説明しておくと、

スウェーデンの新進気鋭のアーティスト、シモン・ストーレンハーグ氏のイラスト集から生まれたTRPGで、参加者はキッドと呼ばれる10~15歳の少年少女の役を担います。

世界観はSFやファンタジー、ノスタルジーが不可思議に交じり合っている。SFがかったスタンド・バイ・ミーみたいなイメージです。

システムはナラティブ系と呼ばれていて、説明が難しいけど、参加者は積極的にGMに提案をし、語り手として物語に介入していく。GMは登場人物がどう感じているのか、目の前の人物とどんな関係性なのか、などと質問しながら物語を膨らませていく。

参加者の意志が尊重されるルールかつ、ダイスロールの判定もシンプルに作られており、自由度の高いシステムです。

 

www.4gamer.net

ストーレンハーグ氏の公式HPにアクセスしてみたら、改めて世界観の濃厚さに圧倒された。イラストもたくさん公開されており、一見の価値ありなのでぜひ。↓↓↓

www.simonstalenhag.se

 

他のTRPGシステムと比べると

ルールはかなりシンプルな印象です。

判定は6面ダイスを振って、6が1つでも出れば成功。PCの能力値・技能値の数に等しいダイスを振れます。とはいえ、実際にプレイすると6は意外と出ない。

じゃあ全部運任せかというとそうではなく、キャラシ作成時に「プライド」や「アイコンアイテム(キッドを象徴するアイテム)」を設定し、それを使用すると成功が1増えたり、振るダイスの数を増やしたりできる。つまり問題を乗り越えるため、キッドがどんな選択をしたか、どんな心情なのか、自然と演出できるようになっています。

とにかく6の出目をいっぱい出せばクリアできるので、ゴールまでの過程をいかに楽しく味付けしていくかがキモです。ロールプレイ重視派の方は、すごく楽しめるんじゃないかしら。

 

楽しかったこと

ザループは参加者の発案を採用し、シーンを演じていきます。

誰と場面を演じたいか、どんな風に物事を解決するか、彼・彼女のことをどう思っているかなどなど。シナリオで用意された設定のみならず、参加者の想像力でもって描くシーンも多いです。

GMはシナリオを全て把握していますが、未完成の物語が補完されていく様を近くで味わえるのはやはり楽しいです。

 

あと自分はNPCを演じるのが好きでした。

対峙するNPCは「単なるモブ」以上の役割がありまして。キッドの心の拠り所になったり、プライドに関わっていたり、時には敵対したり、その一挙手一投足で、キッドの振る舞いも変わります。

物語に華を添える役割を担うので、心労は溜まりますがやりがいがあってよいです。

 

準備で困ったこと

ザループの参考文献が少なく、GMのまわし方を決めるのに手こずりました。

公式のリプレイ動画や、有名な配信者さんの卓配信などを参考にしたかったのだけど、当時は上手く見つけ出せず。

初セッション&初GMの際は、セッションのリプレイをまとめたブログを見つけ出し、何となく雰囲気を掴ませてもらいました。みんな!!クトゥルフ以外のシステムも、リプレイ書こうぜ!!(自戒を込めて)

 

参加者に助けられた点

ザループはシーンを区切って進んで行きます。PC1のシーン→PC2のシーン→導入→各ロケーションのシーン…みたいな。

GMがある程度で区切りをつけ、次のシーンへ移行しなきゃなんだけど、次のシーンに移る「動機」の提示が下手すぎて、参加者に空気を読みまくってもらった気がします。

たとえば誰かが行方不明になったとして、すぐに探しに行こう!とPCに思わせるのって難しいなと。

 

GMが「あなたたちはきっと『助けに行かなきゃ』と思うでしょう」と収集をつけることもできるけど、展開や戦闘有りきじゃなく、心の機微や情緒有りきでザループを回したいと思うと、PCの心情を進行という名のGMの語りで安易に決めづらいなと。

自発的にPCが探したいと思うまで、シーン移行を粘ったりしました。この辺は完全にわたしの好みですね。

しかしまあ全然予想通りにはいかないので、GMを温かく見守ってくれた参加者には感謝です。

 

こんな人ならザループを楽しめるんじゃないかな

GMもPLも、互いの発想を許容しすり合わせながら進めます。技能やボーナスの購入など、ふわっとしたルールも多く、細かい采配は卓のGM任せになるので、ある程度気の置けない仲間と遊ぶのが良いのかなと。

PLが「こういうシーンを演じたいです!」って積極的に提案してくれると、卓が盛り上がります。繰り返しになりますが、ロールプレイを好む方にはおすすめのシステムです。

 

あとは、こんな世界観が好きな方。

ザループはAmazon Primeでドラマ化もされていて、そのトレーラーです。シモン・ストーレンハーグ氏のイラストが現実になるとこうなるんですわ。キッドたちの真っすぐな瞳、寂寞な佇まいの風景、当たり前に存在するロボットや飛行船。素晴らしいの一言。

youtu.be

 

GMをやりたいと思っているそこの貴方へ

長年TRPGを遊んでいて、GM経験豊富な子が参加者にいるのですが、その子ですら「ザループのGM大変そう」と言っていたので、

初めてTRPG遊びます!一発目にザループのGMやりたいです!」って子が近くにいたら、一声かけるかもしれません。チョットダケマワシヅライヨ。

参考文献が少ないのと、超自由なロールプレイができちゃうのでGMにも即興力が求められるのが理由です。

 

良い点ですが、ルール説明はわりと簡単です。スウェーデンアメリカが舞台ですが、日本に変えて遊ぶこともできます。あと子供が主役で童心に帰れます。こう、純粋な気持ちになれる。

ルールがデータデータしていないというか、本を参照しなきゃ効果がわからない!みたいな感じじゃないのが、ロールプレイ重視のシステムとしてはすごく魅力的だと思います。

 

まとめ

クトゥルフやエモクロアといった有名どころと比べると、ややマイナーなTRPGではありますが、ザ・ループTRPGを遊んでみてほしい!PLはもちろん、GMもやってね!!!

どこかにいるGMさんと、ああですよねこうですよねと感想を共有しあいたいものです!!!よろしくどうぞ!!!